ネジバナの微の世界
ネジバナを1本摘んできて、小さな花の中を覗き込むことにしました。
前回の写真は左巻き、今回のものは右巻きですが、違いによる差はありません。
近づいていくと、イカの吸盤が並んでいるように見えます。
でも横から見ると花弁の先端はとがって反り返っています。
花の中は泡で満たされています。まるで洗剤の泡のように見えます。みずみずしさを感じます。粘り気がなくても小さな虫が泡に捕まって溺れるのではないかと思えるくらいです。甘い味なら多くの虫が寄ってくるはずです。
この写真を見ると、食後に「あーおいしかった。」
ふーっと息をついたときに泡を吹き飛ばしてしまったよう見えてしまいます。
実は食虫植物だった・・・なんてこと・・・はありません。
ラン科の多くは昆虫や菌類と共生の関係にあるとのことなので、順当にその線で虫を探してみました。
いました。右上にいました。
茎の太さが1mmそこそこなので、かなり小さな虫であることがわかります。
何という虫でしょうか。
おいしい泡で釣って花の中を歩き回ってもらい、受粉してもらおうという虫媒花ならではの手を使っています。その後2本摘み取り調べてみたところ、それぞれに1匹の虫がいました。
占有タワーマンションに一人住まいです。虫はいつパートナーと出会うのでしょうか。
ラン科のほとんどは菌類共生して栄養をもらって育ち、昆虫と共生して子孫繁栄します。
奥には一応雄蕊らしきものが見えます。
実はランは雄蕊と雌蕊が変わった形態になっています。それについては次回にします。
以下は「微の美」に感動した写真です。
好奇心と感動がある限り、老け込むのを遅らせることができるだろうと信じています。















