トリカブト・顕微写真
最後のトリカブトが咲いていました。
毒草中の毒草で、弥生時代の狩りにも使われ、アイヌの熊狩りにも使われるほどの毒を持っています。
四谷怪談のお岩さんは根を煎じたお茶を飲まされた(真偽のほどはわかりません)と聞いたことがあります。
なぜか横顔ばかり見ていて、
正面から見ることが少ない花です。
なので、雄しべも雌しべもじっくり見たことがありません。三角形の花のイメージです。
雅楽のときに使う烏帽子を鳥兜といいますが、まさにあの形です。
2枚の細い萼が花弁のように見えます。
両側から2枚の萼が包み込み、
さらにそれらを包み込むように1枚の萼がキャップをした構造です。
合計5枚の青い萼が花弁のように装います。
では花弁はどこに!
雄しべと雌しべがたくさんあります。
ずっと奥に蜜が隠されています。
蜜に到達する時には蜂の腹が雄しべ雌しべをゆさゆさと揺するという仕掛けです。
お得意さんはマルハナバチなんだそうです。
黄色いのが葯でしょう。
シャキッとしているのが雌しべのようです。
花弁の先端には細かい毛があります。
思っていたほど毛深くないです。
花弁のつけ根
どの花にもみられる泡状のものでいっぱい。
茎にも細かい毛。
葉表
ちょっとブレてしまいました。
葉裏は葉緑体が少ないのですが、
見た目よりも白く写っています。
花の中に雄しべ雌しべがたくさんあるので、鞘の中に種がいっぱいできるわけが分かりました。
滞在中に、萼を剥がして花弁探しを入念に行う必要がありそうです。










