昨日、夜間飛行の写真を撮っていたら、“ミスター　ロンリー”を口ずさんでいました。1970年代によく聴いた深夜放送の“Ｊet stream”のテーマ曲です。（今もナレーターを引き継ぎながら番組は続いているようです。）

当時、城達也のうっとりする声で、
「遠い地平線が消えて　深々とした夜の闇に心を休める時、
　遥か雲海の上を　音もなく流れ去る気流は
　弛みない宇宙の営みを告げています

　満天の星をいただく　果てしない光の海を
　豊かに流れゆく風に　心を開けば
　煌めく星座の物語も　聞こえてくる
　夜の静寂（しじま）の　なんと饒舌なことでしょうか

　光と影の境に消えていった　遥かな地平線も
　瞼に浮かんでまいります

　日本航空があなたにお送りする
　音楽の定期便　ジェットストリーム
　皆さまの夜間飛行の　お供をいたしますパイロットは
　私、城達也です。」

というナレーションが曲にかぶせて語られました。
この雰囲気が忘れられません。
最高の挨拶でもあり、最高のナレーションでもあり、最高のポエムだと思います。
エンディングでは「ではまた明日、午前零時にお会い致しましょう」。

　ラジオは視覚に訴えるものがない分、言葉の表現で心に訴えるものがあります。
聴く人がそれぞれ想像し、仮想の世界に入って物語を作り上げていきます。

　カラベリ、レーモン・ルフェーブル、フランク・プゥルセル、アンドレ・コステラネッツ、フランシス・レイ、ポールモーリア等々、片っ端からエアチェックしてぐっすり寝る毎日だったことを思い出しました。

　今の子たちは、エアチェックと言われても「何それ」と言うでしょうね。