鹿の交通事故
ロードキルの犠牲動物で圧倒的に多いのがタヌキで、以下ネコ、ウサギ、イタチといった小動物、またトビやカラスなどの鳥類も多く報告されています。
以下、北海道警察の鹿が関係する交通事故発生状況の報告資料を基に
sika_jiko.pdf (hokkaido.lg.jp)
鹿の習性等を考えたいと思います。
★近年の年別発生件数
17年で3倍、5年で2倍になっています。特に近年の急増が目につきます。
道路の拡充でシカの生活圏に入り込む人間と、食料を求めて山を下るシカとが交錯する機会が増えてきたのでしょう。
★月別の発生件数
10月(23.7%),11月(18.6%)の発生が顕著です。鹿の繁殖期でもあります。
恋は盲目、脇を見ずに一直線!
★時間別の発生件数
16~20時で半分を占めます。
暗くなり始めが活動開始! 血が騒ぐ!
★昼夜別の発生件数
昼(15.8%),夜(84.2%)ですが、
薄暮も昼扱いでしょうから、
暗い時の発生件数と言えば圧倒的に数値が上がります。
★天候別の発生件数
そもそも、天候確率も似たような感じですから、天候に関係なく事故が発生していると思います。ただ、暗い方が活発に動いているかもしれません。
ぶつかるのは偶然の出会いなので、左右どちらから跳びだしてくるかの確率は半々です。
★発生状況
・二輪車が右カーブで鹿と衝突・転倒して運転者死亡
・車が左カーブで鹿を避け、停止中の車に追突。
・車が横断中の鹿を避け、対向車と衝突。
・車が鹿を避けて対向車線へはみ出したが、鹿と衝突、対向車とも衝突。
先日の鹿の跳び出しは、最も確率の高くなる条件が揃ったものでした。
秋の夕暮れは特に注意を払う必要があることが分かりました。
“ 見わたせば 花も紅葉もなかりけり
鹿駆け回る 秋の夕ぐれ ” なんちゃって。
( 藤原定家さんごめんね 、いただきました。)
ロードキルは全国の高速道路で年間5万件あるそうです。
一般道だけでなく高速道路でも動物が侵入してくる危険性を頭に入れつつ、運転する意識が必要です。