似て非なるもの ~君子蘭と紫君子蘭~
君子蘭(クンシラン)は「ラン」とつくのに「ラン科」ではないことは花の姿を見れば当然わかりますが、ヒガンバナ科のクンシラン属(クリビア属)なのだそうです。
wikiより
どう見ても結びつきません。また、オレンジ色以外は見たことはありません。
ほかの色を見たことがないだけかと調べていたら、最近黄色の君子蘭が開発され、今のところこの2色だけのようです。
もっと調べたら、紫君子蘭を見つけました。アガパンサスのことでした。
Wikiより
では、紫君子蘭はヒガンバナ科だろうと思いきや、ムラサキクンシラン科 / ムラサキクンシラン属(アガパンサス属)だったり、ユリ科アガパンサス属だったり、するのです。植物体系には何通りもあって、複雑になります。しかも、以前はヒガンバナ科の亜科として扱っていた体系が、見直しによってムラサキクンシラン科に昇格したようです。
それにしても、ユリ科というのは信じ難いものです。
君子蘭も紫君子蘭もどちらもアフリカ原産です。
アガパンサスの名前はAgapanthusとして属の名称にもなっていますが、
一方クンシランはCliviaという属名です。クリビアという花で良かったのに、和名で混乱を生じてしまったようです。明治時代の園芸によって名づけられたようです。
昨日、図書館で山渓の植物の本を見ました。ほんのちょっとした花の姿の違いで別の科だったりして面白く読めました。自分の知っている花の名前が、思い込みのものもかなりあるのでしょう。きちんと調べたいです。


