姫木平の山小屋生活

毎月一期間過ごしています。現地の動植物や生活の様子を紹介します。冬季は自宅近隣の散策や旅をした様子を綴っています。

台風について振り返る(19号)

 日本の南方を北北西に進んでいるときに、すでに狩野川台風に匹敵すると報道し、
 “自分の命、大切な人の命を守るため 早め早めの非難をしてください。”
とNHKで注意喚起を行っていました。
 
★1.なかなか衰えないのは・・海水温が高いこと

 

 台風は表面海水温27℃以上だと発達します。その27℃の海水が日本の南岸近くまで迫っています。例年に比べてかなり高温になっています。これでは上陸ぎりぎりまで衰え始めることはありません。
余談になりますが、三陸沿岸の秋刀魚が不漁なのもこのためです。


★2.海面水温が下がらなかったのは・・暖水層が厚くて撹拌効果なし
通常、台風の荒波で海は撹拌され、下層の冷水が上層へ上がってくるのですが、影響を受ける深さまで暖水だったことが台風を衰退させることができなかった一因だったようです。


★3.速度があがらないのは・・北寄りのジェット気流
   

 日本付近の上空には秒速100m前後で流れる寒帯ジェットと亜熱帯ジェットがあります。コースは全体にいつもより北を流れています。しかも赤線の亜熱帯ジェットが弱かったようで、台風はなかなか流されません。通常はもっと南で流されて向きを変えてスピードアップします。今回は伊豆下田~箱根~秩父のほうまで入り込みました。


★4.異常なほどの大量の水蒸気


 良く見る気象衛星ひまわりの画像は雲画像ですが、

   
水蒸気画像もあります。真っ白です。


★5.関東の山地が豪雨になったのは・・台風前方に大量の雲と★1★2★3★4
 台風の前方にある大量の雲は東~南東の風に流されて天城・箱根・関東山地にぶつかって大雨となり、台風の移動速度が遅かったために長時間にわたり豪雨が続きました。24時間降水量は43観測地点で観測史上1位を記録し、その中でも神奈川県箱根町では942mmの日本記録となる豪雨になりました。10月に降る雨が1日で降ってしまったのです。


★6.千曲川等50以上の河川・70ヶ所以上で決壊、140以上の河川で越水
 長野市と上田市が特にひどく、この地域のりんご畑は壊滅状態。首都圏が危ないからと長野に非難した(JR関係工事会社の人の話)北陸新幹線10編成が運悪く水没し、北陸新幹線全車両の1/3が使用不可能。


★7.ダムの緊急放流は止む無しですが
 ダムは水圧によって破壊すると下流へ多大な水害が発生するので、耐圧限界前に放流せざるを得ないのは仕方のないことです。ただし、発表してから30分後に実施するのは早すぎでしょう。中止になりましたが、それ以降のダムは発表2時間後の実施になりました。


★8.堤防不整備の人災
 二子玉川駅近くの多摩川が決壊しました。住民の反対運動によって工事が遅れていたそうです。反対理由は、自宅からの景観が悪くなるから。
ハザードマップを作られると土地評価が下がるという声を受けて、なかなか作成できない自治体もあるとか。


 地域全体を見ながら考えないと防災も前には進みません。


  ( 図は気象庁、気象協会、COKBEE Weather、東京新聞からお借りしました。)


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??? 
ボランティアの受付は市民・町民のみ
よそ者の手は借りぬ ということでしょうか
火事場泥棒を想定しているのでしょうか
泥すくいや泥運搬のように 人海戦術が必要なときは
猫の手でも役には立つはずですが 
???

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