姫木平の山小屋生活

毎月一期間過ごしています。現地の動植物や生活の様子を紹介します。冬季は自宅近隣の散策や旅をした様子を綴っています。

ミニ新幹線・仙山線考 

 あの光景は何だろう。霞城公園の大手門側の堀に沿って鉄道が走っていて、天童・新庄方面の写真で何ということのない光景ですが、よく見ると線路幅が違っています。
山形新幹線は奥羽本線を利用して作られたことは知っています。複線の片側を標準軌間にして従来の各駅停車が並走している単線2本かと納得しましたが、調べてみるとそれも違うようです。(秋田新幹線はこのパターンのようです。)

 左の狭軌(1067mm)が仙山線で、右の標準軌(1435mm)が山形新幹線・奥羽本線です。奥羽本線と言っても新幹線の終点駅の新庄までが標準軌で、それより北は狭軌になります。
仙山線は仙台から羽前千歳までで、山形まで乗り入れている形になっています。
山形⇔羽前千歳間は狭軌の単線と標準軌の単線が並ぶことになります。では新庄⇔福島間の各駅停車はどうなるのかというと、従来のサイズの車体に新幹線と同じ標準軌間の台車を使用して走っています。だからこの区間を走る普通電車は秋田へも仙台へも行けません。“つばさ”は標準軌間の台車をつけているので、東京まで行けますが車体幅は狭いままです。狭くしておかないと奥羽本線でトンネルもホームを通過できないし、奥羽本線上ですれ違いもできないのです。

フル規格用に作られた福島⇔東京間は、ホームと車体に大きな隙間ができて乗り降りが危険なのでステップが出てきます。車体が狭いので2×2のシートも当然になり、初めて利用するとグリーン車と錯覚します。でも、シートの幅広感がないので普通車とわかります。利用して始めてミニ新幹線の意味がやっとわかりました。(遅すぎか) 


秋田新幹線は在来線上り線を標準軌に改設し、新幹線のすれ違い箇所は、狭軌側を三線軌条にして対処しています。開通前に青森→秋田→盛岡を走っていた特急が青森⇔秋田間に短縮されました。
 
仙山線の歴史
1917 陸羽東線開通 西線と石巻線での横断鉄道開通に対抗
1922 23年着工許可   関東大震災で延期
1929 d区間開通 SL、ディーゼル車
1931 c区間開通 SL、ディーゼル車
1933 a区間開通 SL
1937 b区間開通 直流電化  全線開通
1957 cd区間  交流電化  日本初・交流電化の営業運転
1960 a区間     直流電化  日本初・交直両用電車の営業運転
1968 ab区間  交流電化  全線交流電化
1980代前半まで    客車・郵便荷物合造車
1991 b区間   路盤改良  軽量車両入線可能
2000         路盤強化  ED75形機関車入線可能
         ED78形機関車除籍・廃車
2001        455系電車撤退、
        719系0番台電車主力
2012. 3.17       E721系電車主力
2017.10.14        701系電車離脱

E721系電車が山寺駅に入線。

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